『육감적인 앨범』を聴いた日。

K-HIPHOP

▶ アーティストページ:Giriboyと僕。

2014年1月20日リリース。
Just Music在籍、23歳のギリボイが世に送り出した、記念すべき正規1作目。
タイトルは「육감적인ユッカムジョギン 앨범エルボン」、つまり「官能的なアルバム」だ。
このタイトルを見たとき、誰もが少し身構えるだろう。
しかしふたを開ければ、官能よりもずっと複雑で、もっと人間くさいものが詰まっていた。

ギリボイがJust Musicに所属していた時代、師匠であるSwingsと同じレーベルの仲間たちと作り上げたデビューフルアルバム。
当時の韓国ヒップホップシーンは、Show Me The Moneyショ・ミ・ザ・マネの影響で急激に注目を集め始めていたが、ギリボイはその波に乗りながらも、独自のユーモアと自己卑下のバランスで独自のポジションを確立していった。
この1stアルバムは、その出発点として今でも特別な輝きを持っている。


目次

  • 作品概要
  • アルバムの背景
  • アルバムの流れ
  • 各曲紹介
  • 総評
  • 個人的ランキング
  • このアルバムの聴き所
  • 韓国ヒップホップの文脈で
  • もし初めてギリボイを聴くなら
  • ラブソングとしての独自性
  • アルバムを通して聴くということ
  • タイトルのズレが産む感情
  • ギリボイの「ユーモア」について
  • このアルバムを繰り返し聴く理由
  • マルのひとこと

作品概要

発売日 2014年1月20日
形態 1stフルアルバム(全9曲)
ジャンル ヒップホップ
所属 Just Music
客演 TakeOne / Swings / Lovey

アルバムの背景

ギリボイがこのアルバムを出した2014年は、Just Musicが勢いに乗っていた時代だった。
Swingsのレーベルには個性的なラッパーが集まり、韓国のアンダーグラウンドヒップホップが少しずつメインストリームへと浮上しつつあった。
23歳のギリボイは、そのシーンの中でひとつ際立った存在だった。
ラップがうまいだけじゃなく、言葉の選び方に独特の「ズレ」がある。
そのズレが笑いになり、ときに切なさになる。

「官能的なアルバム」というタイトルも、その「ズレ」の産物だ。
官能的というには、あまりにも照れた歌詞が多い。
あまりにも自分を笑いものにする。
そのタイトルと中身のギャップを知ってほしくて、あえてこの名前をつけたのではないかと、僕は思っている。

アルバムの流れ

まず、このタイトルから笑わせてくる。
「官能的なアルバム」。

中身を聴いてみると、別にそんなに官能的じゃない。
ラブソングが多いにはあるけれど、それはギリボイのラブソングだ。
どこか照れていて、どこか卑屈で、「交通事故」や「死亡」をさらっとアルバムに入れてくる男の、ラブソングだ。

タイトルと内容のズレ、このセンスこそがギリボイなのだ。

師匠・Swingsが3曲に登場する。
後の独立した経営者としての顔ではなく、まだJust Musicの傘の下にいる時代の、若いギリボイがいる。
Swingsとの関係性も、このアルバムを通して見えてくる。
師弟ではあるが、楽曲の中では対等に言葉をぶつけ合っている。
その関係が、このアルバムに深みを加えている。

各曲紹介

01 숨スン (息)

「息を止めて我慢した、大きく吐き出しながら僕を抱いてみて」。
そんな冒頭から始まる、恋愛の親密さを呼吸で描いたトラック。
どこかに漂う西海岸のサウンドが、最初から心地良い空気を作っている。

サビでは、君の唇から出る息に気づかず笑ってしまう自分を、「子犬になった気分」「子猫になった気分」と言い表す。
犬と猫、その両方を一曲に入れるセンス。
可愛くてちょっとずるい、ギリボイ版ラブソングの原型がここにある。
こんな比喩を思いつく人が、同じ口で「死亡」なんてタイトルの曲も書いているのだから、面白い。

「오늘은オヌルウン 그냥グニャン 워밍업ウォミンオッ/今日はただのウォーミングアップ、다음번엔ダウンボンエン 더ド 아파올アパオル/次はもっと痛くなる」という最後の一行が、少しヒリつく。
甘いトラックの終わりに、こういう一行を忍ばせる。
その落差が、このアルバム全体の予告にもなっている。

02 Skit feat. Swings

「Skit」と名付けておきながら、中身は本格的な別れの歌。
「너는ノヌン skit skit skit / 이제イジェ skip skip skip」、君との関係は”コント”で、もう”スキップ”する。
この言葉遊びが憎い。
ラップがうまい人間だけが思いつく、音の遊びだ。

汚れた部屋をいくら掃除しても、また汚れてしまう。
その繰り返しに関係の終わりを重ねて、「さっさと出て行け、戻ってくる夢も見るな」と言いながら「最後の愛を送る」とも言う。
怒りと未練が、同じ呼吸に乗っている。
こういう矛盾した感情をそのまま歌詞にできるのが、ギリボイの強さだ。

タイトルが「Skit」のおかげで笑えてしまう。
だから重さが逃げる。
それがギリボイの巧みさだ。
Swingsが加わることで、ふたりの別れへの見方が少し変わる。
師匠の存在が、若いギリボイの感情を引き締めている。

03 Camp feat. Swings (タイトル曲)

「燃え上がる火に風を送るのが悪いことなら、悪い奴になってやる」。
海辺の夜、焚き火、ふたりの時間。
「우린ウリン 불장난을ブルジャンナンウル 해ヘ/火遊びをしている」と言いながら、夕陽が「너의ノエ 볼ボル 같애ガッエ/君の頬みたいだ」と言う流れでキスを試みる。
この詩的な転換が、ギリボイのラブソングの気持ちよさだ。

MVが制作されたタイトル曲。
ギリボイのラブソングはたいてい深夜や部屋の中にあるが、この曲だけは外が明るい。
それだけで、少し特別に聴こえる。
Swings登場2回目。
タイトル曲にSwingsを入れる判断は、師匠への信頼の表れだと思う。
Campfire、焚き火、火遊び。
この一連のイメージが、若い恋愛の一瞬を切り取っている。
もし自分が23歳でこんな曲を作れたら、と思うと、少し悔しい。

04 특별해トゥクビョルヘ (特別だよ)

「어장オジャン 관리グァンリ」という韓国語がある。
複数の異性をキープしておくこと。
この曲の相手は、そういう女の子だ。
それでも「넌ノン 완전ワンジョン 특별해トゥクビョルヘ」と言う。

そして後半、虫が集まる淀んだ水に映る自分の姿を見て「ひどいもんだ」と呟く。
甘い言葉と自己卑下が、同じ曲の中に同居している。
そのアンバランスが、ギリボイのラブソングの核だ。
こちらもMVあり。
誰かを「特別だよ」と言える人間が、同時に「自分はひどい」と思っている。
そのリアルさが刺さる。
聴くほどに、このアルバムの核がこの曲にあると思えてくる。

05 사망サマン (死亡)

タイトル「死亡」。
歌詞クレジットはなく、インストに近い静かなトラック。
タイトルの重さに反して、アルバムの中では静かな存在感を放つ。
ここまで続いてきた恋愛の物語に、突然こんなタイトルが現れる。
その違和感がむしろ正直だ。
恋愛には「死亡」に似た瞬間がある。
言葉にならない感情を、このタイトル一語で表してしまうセンスに脱帽する。

06 교통사고ギョトンサゴ (交通事故)

これが一番笑った。

恋愛を”運転”に例えるのはよくある手だ。
だがギリボイのサビは、関係のない車関連の単語(エンジンオイル、タイヤ、ライト、ハンドル)にまじって「소맥ソメッ/飲酒/死亡」が混入している。
交通事故を歌いながら飲酒死亡の語が流れるその意味のなさが、完璧に意味を持っている。
前の曲「사망サマン」への伏線回収にも聴こえる。

初めて車を運転した、こんなに難しいとは思わなかった、という恋愛の喪失と、このバカバカしいコーラスが、まったく同じ音量で鳴っている。
この感じが、初期ギリボイの真骨頂だ。
何度聴いても飽きない。
笑えるのに、ちゃんと切ない。
こういう技術は、努力だけでは身につかないと思う。

07 쌩얼ッセンオル feat. Lovey (すっぴん)

ギリボイとLoveyの掛け合いで、嫉妬を「絶対そういうわけじゃない」と言い訳し合うデュエット。
タイトルの「쌩얼ッセンオル」は素顔、すっぴんのこと。
そこに帰ってくる場所、という意味も含んでいる。

ギリボイ側は俳優ウォンビンに目を奪われる彼女に、「嫌だったんだ、でも絶対嫌いだからじゃない」。
すっぴんで来たことへの指摘も「絶対嫌いだからじゃない」。
Lovey側も「혜진이랑ヒェジンイラン 만나고マンナゴ 온オン 게ゲ/ヘジンと会って来たのが嫌だったんだ、あの子がスジに似てるからじゃない」。

ふたりとも「絶対そういうわけじゃない」と言いながら、どう見てもそういうわけだ。
サビの「너의ノエ 생얼センオル / 매력メリョッ 개쩔ゲッチョル/魅力がやばい」の畳み掛けが可愛い。
このアルバムの中では、笑いの比重が高い一曲だ。
でもその笑いの裏に、ちゃんと「好き」が見えている。
それがこのデュエットの強みだと思う。

08 새벽セビョッ3시シ (夜明け3時)

タイトルだけで全部わかる気がする、深夜のトラック。
ギリボイのラブソングの多くが夜中に生きている理由が、ここにもある。
ノイズを引っ張ったような音が心地良い。
夜の3時というのは、眠れない人間の時間だ。
誰かに連絡したいけど、できない時間でもある。
その感覚を音にしたような一曲で、このアルバムの静かな中核を担っている。
「夜明け3時」というタイトルは、後のアルバムで「夜明け4時」に引き継がれる。
ギリボイは、毎回一時間遅くまで起きているらしい。

09 Wake Up feat. Swings

別れを切り出す側の歌。
「君の手を繋ぐくらいなら、昔別れた初恋の子を探しに行く」という、かなり辛辣な一行がある。
Swingsの声が、怒りと苦さを加速させる。
このアルバムの中で一番攻撃的な曲でもある。
Swings登場3回目にして、ここが最も力強い。

「『ごめん』と『愛してる』のどちらを言う?」という問いで幕を閉じる。
Swingsと一緒に、このアルバムの最後を宣言する。
「you better wake up before i’m gone」。
英語のラインが、最後に鋭く刺さる。
起きないと、いなくなるぞ。
この一語が、アルバム全体の結論かもしれない。

総評

「官能的なアルバム」と言いながら、官能とは少しズレたところにいる。
ラブソングが多いけど、どこか自分を安売りしていて、どこかバカバカしくて、どこかヒリついている。
それが23歳のギリボイのラブソングだった。

「交通事故」のコーラスで笑わせながら、「Wake Up」の最後の問いで締める。
その落差が、このアルバムの正体だ。
後のバラード路線と比べると、まだラップの比重が高く병맛ビョンマッ/おふざけの気配も強い。
それがまた、初期衝動として愛おしい。
ここから10枚以上のアルバムが生まれる、その出発点がちゃんと詰まっている。

Swingsとの関係、Just Musicという土台、23歳という年齢。
この条件が揃ったときにしか生まれなかったアルバムだ。
2014年のギリボイは、まだ誰もが知るギリボイではなかった。
でもこのアルバムを聴けば、「この人は絶対に面白くなる」という予感が全曲から漏れ出している。
その予感が当たったことを、今の僕たちは知っている。
だからこそ、このアルバムは出発点として余計に輝いて見える。

全9曲、34分ほどのアルバム。
ヒップホップとして聴いても、ラブソング集として聴いても、コメディとして聴いても成立する。
それがこのアルバムの間口の広さであり、ギリボイという人物の複雑さでもある。
初めてギリボイを聴く人に、僕はまずここから聴いてほしいと思っている。

個人的ランキング

1位 교통사고ギョトンサゴ
2位 쌩얼ッセンオル feat. Lovey
3位 Camp feat. Swings

このアルバムの聴き所

1stアルバムというのは、そのアーティストの原型が最もむき出しになっている作品だ。
後のアルバムでは洗練され、磨かれ、コントロールされていく部分が、1stではまだ荒削りのまま残っている。
ギリボイの場合、その「荒削りさ」がむしろ魅力になっている。
照れくさい感情をそのまま言葉にしてしまう直接さ、バカバカしさと切なさが混在するセンス、それがこのアルバムには詰まっている。

このアルバムで特に聴いてほしいのは、各曲のタイトルと内容のギャップだ。
「Skit」なのに本格的な別れの歌、「死亡」なのに静かなインスト、「交通事故」なのに飲酒死亡語が混入するコーラス。
タイトルで期待させてから、少しだけ違うものを出す。
その「少しだけ違う」部分に、ギリボイの本質がある。

また、Swingsとのコラボも見逃せない。
3曲に登場する師匠の存在が、ギリボイのラップに一種の重みを加えている。
先輩の前で緊張しながら、でも自分のスタイルを貫く。
その若さと頑固さが、このアルバムから伝わってくる。

韓国ヒップホップの文脈で

2014年の韓国ヒップホップは、ちょうど変化の時期にあった。
アンダーグラウンドで育ったシーンが、テレビという窓口を通じて一般層へと広がり始めた年だ。
Just Musicというレーベルは、その変化の最前線にいた。
Swingsのリーダーシップのもと、個性的なラッパーたちが集まり、韓国ヒップホップの新しい顔を作っていた。
ギリボイはその中でも、感情表現の幅と言葉遊びのセンスで際立っていた。

「官能的なアルバム」というタイトルは、そのシーンの中でも少し異質だった。
硬派なヒップホップが多い中で、恋愛の照れくさい感情を正面から歌う。
それがギリボイの独自性であり、今に至る人気の源泉だ。
このアルバムがあったから、後のギリボイがある。
そう断言できるだけの内容が、ここに詰まっている。

もし初めてギリボイを聴くなら

このアルバムから入るのは、正解だと思う。
洗練度では後のアルバムに劣るかもしれない。
でも、ギリボイという人間のエッセンスはここが一番濃い。
「交通事故」で笑い、「Wake Up」の最後の問いで考え込む。
そのルートを辿ることで、このアーティストの入り口に立てる。

韓国語がわからなくても、ある程度は楽しめる。
でも歌詞を追えるようになったとき、この音楽はさらに違う顔を見せてくれる。
「Skit」の言葉遊びも、「交通事故」のコーラスの混入語も、日本語訳だけでは半分しか伝わらない。
そういう意味で、韓国語を勉強する動機をくれたアルバムでもある。

ラブソングとしての独自性

ギリボイのラブソングには、他のアーティストにはない独自のトーンがある。
一言で言えば、「自分が悪い」というスタンスだ。
相手を責めるのではなく、いつも自分の弱さや滑稽さを認める。
「특별해トゥクビョルヘ」でも、相手を「特別だ」と言いながら「淀んだ水に映る自分はひどいもんだ」と呟く。
そのアンバランスが、聴く側に不思議な共感を生む。

強いラッパーが弱さを歌う、というのはヒップホップでは珍しくない。
でもギリボイの弱さは、ヒロイズムではない。
格好つけずに弱い。
それが本物の弱さであり、だからこそ本物の強さに聴こえる。
このアルバムの全曲を通して、そのスタンスは一貫している。
ここがギリボイのラブソングの核だ。

アルバムを通して聴くということ

現代はストリーミングで一曲ずつ聴く時代だが、このアルバムはぜひ最初から最後まで通して聴いてほしい。
「숨スン」で始まり「Wake Up」で終わる、この流れが意図的に作られている。
呼吸から始まり、目を覚ますことで終わる。
その構造自体が、ギリボイのメッセージだ。

全9曲、34分ほど。
一回通しで聴くのに、ちょうど良い長さだ。
9曲の中に「公式なラブソング」と「バカバカしい実験」と「個人的な告白」が並んでいる。
その混在が、このアルバムの豊かさだ。
ギリボイは1stアルバムから、すでに自分のスタイルを確立していた。
その事実が、このアルバムを「出発点」ではなく「完成形のひとつ」として見せてくれる。

タイトルのズレが産む感情

このアルバムを語るとき、「タイトルと中身のズレ」という話を避けて通れない。
「官能的なアルバム」というタイトルから期待するものと、実際に聴いたときの感触がずれている。
でもそのズレが居心地良い。
期待を裏切られながら、もっと良いものを受け取っている感覚だ。

「Skit」という曲が本格的な別れの歌だった。
「死亡」という曲が静かなインストだった。
「官能的」なのに、照れた恋愛ソングだった。
このズレのパターンは、ギリボイというアーティストの思考の癖だ。
正面から言わない、でも言いたいことは全部入っている。
その「斜め」からのアプローチが、このアルバムを特別にしている。

日本語に「照れ隠し」という言葉がある。
本当の感情を隠すために、別の表情を出すこと。
ギリボイの音楽は、その「照れ隠し」の芸術だ。
バカバカしいコーラスの裏に本当の切なさがある。
「Skit」と名付けることで重さを逃がしながら、別れの痛みを全部入れる。
そのテクニックが、1stアルバムの時点ですでに完成されている。
それがこのアルバムの、最大の発見だと思う。

ギリボイの「ユーモア」について

韓国ヒップホップのアーティストの中で、ギリボイほどユーモアのセンスに特徴があるラッパーは少ない。
硬派なラップスキルを持ちながら、バカバカしいダジャレや予想外の展開を曲の中に持ち込む。
「交通事故」のサビに飲酒死亡語を混入させる、「Skit」と名付けた曲を本格的な別れの歌にする。
そのユーモアは、感情から逃げるためではなく、感情をより届けるための道具だ。
笑わせながら、刺す。
それが初期ギリボイの真骨頂であり、このアルバムが「最もギリボイらしい」と言われる理由でもある。

このアルバムを繰り返し聴く理由

初めて聴いたときと、10回目に聴いたときで、印象が変わるアルバムがある。
このアルバムはそういう作品だ。
最初は「交通事故」で笑い、「Camp」の外の明るさに気づき、「쌩얼ッセンオル」のデュエットに笑う。
でも聴き返すうちに、「숨」の最後の一行のヒリつきが増し、「Wake Up」の問いの重さが深まっていく。

表面的な「笑い」の層の下に、「切なさ」の層がある。
それを聴き分けることができるようになると、このアルバムはまた別の作品になる。
最初の聴き方と最後の聴き方が違う。
そういうアルバムが、長く愛される理由だと思う。
2014年に作られたこの作品が、今も色あせないのは、その「二層性」にある。

ギリボイがこの後どう変わったかを知っている僕たちは、1stアルバムを聴くとき、「ここから始まったんだ」という感慨を持つ。
官能的と名付けながら官能より切ない、笑えるのに悲しい、そういう複雑なものを、23歳のラッパーがすでに作れていた。
その事実が、ギリボイというアーティストへの信頼の出発点だ。
今聴いても、ちゃんと面白い。

マルのひとこと

このアルバムを初めて聴いたとき、「交通事故」のコーラスで声を出して笑ってしまった。
笑えるのに切ない、という感触がここまでクリアな曲を他に知らない。