▶ アーティストページ:Kid Milliと僕。
2016年2月3日。Kid Milliという男の、一番最初の3曲。
■ 作品概要
・発売日:2016年2月3日
・形態:デビューシングル(全3曲)
・ジャンル:ヒップホップ / トラップ
・所属:Indigo Music
・Kid Milli:ラップ・作詞
・客演:DSEL(「10:41」)
■ はじまりの3曲
アーティストの「最初の一作」には、独特の価値がある。
まだ誰にも知られていなくて、売れる売れないも関係なくて、ただ「これが俺だ」とだけ言いたかった頃の音。
Kid Milliにとって、それがこの『TN』だ。
後の彼は、SMTM777で全国区になり、バラエティで愛され、ファッションアイコンになる。
その全部が始まる前の、いちばん最初の声がここにある。
3曲しかない。でも、3曲で十分だった。
■ 各曲紹介 01 내 음악은 내 음악/ネ ウマグン ネ ウマッ
邦題は俺の音楽は俺の音楽
Kid Milliの第一声。
これ以上ないほどまっすぐなタイトル。
デビュー作で「これが俺の音楽だ」と言い切る。
その自負が、後の彼を作っていく。
音遊びは激し目。
23歳のKid Milliが過去の自分に語りかけ、23歳になった自分が未来の自分と対話する感じ。
02 10시41분/ヨルシ サシビルブン feat. DSEL
「10時41分」という、妙に具体的な時刻をタイトルにした一曲。客演はDSEL。
この具体的な時刻に何があったのか。
意味を説明しすぎないこの感覚が、いかにもKid Milliらしい。
jazzyな感じにKid Milliのフロウが刺さる。
03 새벽/セビョッ
邦題は夜明け。
必殺:説明しすぎない。
説明なさすぎて理解不能はご愛嬌ㅋㅋ
R&Bを感じる前半。かなり良き。
ノイジーの中での独り言がかっこいい後半。
■ アルバムを通して聴く
各自。
■ 総評
『TN』は、Kid Milliの「ゼロ地点」だ。
3曲しかないこのシングルには、まだ何も足されていない、何も削られていない、混じりけのないKid Milliがいる。
崩れたフロウ、意味を説明しすぎない言葉、自分の音楽への自負。
後に彼を「分類できない異才」にする要素の種が、すべてここに蒔かれていたと言える。
完成度で言えば、後の『AI, THE PLAYLIST』や『Beige』の方が断然上だろう。
でも「はじまり」は、完成度では測れない。
誰も知らなかった頃の、この3曲の手探りの熱は、後からは絶対に作れない。
Kid Milliを深く知りたいなら、ここから聴くのも悪くない。
Kid Milliのすべては、この2016年2月3日から始まった。
■ 余談
個人的に言えば、断然3曲目の前半。
口は良くないし(悪いし)、才能は充分見える。
スムルセッ(23)でデビューか。大人だ。
11:11じゃなくて10:41。
Kid Milliらしい。
日本語入ってなくない!?くらい。



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